公益社団法人さいたま緑のトラスト協会

日本のナショナルトラスト運動

日本のナショナル・トラストの始まりは、高度経済成長期の鎌倉です。

鎌倉は、その自然と歴史の環境を愛する人々によって、保養地や別荘地として親しまれてきました。 ところが、昭和30年代の宅地ブームが押し寄せ、昭和39年(1964年)には、古都として聖域・鶴岡八幡宮の裏山である御谷山林にまで開発の手が伸びるにいたっていました。まず、地元御谷(おやつ)の住民を中心に一般市民が御谷の自然を守ろうと立ち上がり、全国的にこの趣旨の署名運動を進めました。

こうした古都鎌倉の貴重な環境は市民自らの手で守らなければならないという気運が高まるなかで、作家の大沸次郎氏ら市内在住の主だった人々を中心として、同年12月に鎌倉風致保存会が誕生しました。

そして、昭和41年6月に、全国からの寄付と市からの援助金あわせて1,500万円で御谷の山林1.5ヘクタールの買い取りに成功しました。これが日本のナショナル・トラスト第1号といわれています。

1964年当時の御谷

現在の御谷


昭和57年頃からは自治体も積極的にナショナル・トラスト運動に取り組み始め、市民運動も活発化して、いくつもの団体が全国各地に誕生しました。

また、昭和62年1月には、天神崎の自然を大切にする会が、税の優遇処置を受けることのできる自然環境保全法人認定第1号となり、ナショナル・トラスト運動を進める団体が、国の制度上でも認知されたのです。

写真提供:公益財団法人鎌倉風致保存会
参考:「ナショナルトラスト・ガイドブック」(1988年 ナショナル・トラストを進める全国の会)

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